処暑とは名ばかり。 南シナ海の熱低は台風5号になったが、中国のほうに行きそうだ。 太平洋の1018hPaが動かないので、前線が北海道あたりから降りてきそうもない。 つまり、当面雨は望み薄、しばらくはこの酷暑が続きそうだ。 さすがにここまで猛暑日が続くと、身体に応える。 8月24日は地蔵盆だ。 子供の頃は、夏の終わりのこの行事が愉しみだった。 週があけて、やっと普通のペースに戻ったようで、この静かな感じは、いつもの火曜日。 こうやって少しゆっくりとブログを書けるのも久しぶりのような気がする。 週末に、XC90とV40を納車して、それぞれに下取り車があった。 XC90のSさんからは、新車から乗っておられた96/850GLE/74,300kmを、V40のHさんからは、00/OPELアストラ 1.6/131,600kmをそれぞれ引き取った。 中古車業界は「補助金」の恩恵を受けていないので、下取りで引き取った車を粗大ゴミのように捨てる義務はないし、もともと、できるだけ車を捨てないというのが、吉見自動車の社是のようなものなので、そういう車をどのように活かすか、ということを考えることになる。 そもそも、エコカーなるものを購入するときに、新車から13年を越える車を下取りに出したら一律に25万円を国から補助する、ただしその下取り車は、どんな車であっても永久抹消、つまりその車を鉄屑にすることがその条件である、なんて、なんと不遜な制度かと思う。 エコカーが1台増えるなら、ノンエコカーを1台減らさないと、環境対策という大義名分がたたないのではないか、もっといえば、そう突っ込まれたときに言い訳ができないんじゃないかといういかにも役人的な小理屈で、他のことでもそうだけれど、車というもののことを知らない、車に対して愛のない人たちが、車を楯にお金を動かそうとするからこういうことになるのだ。 9月末に、2400億円以上という税金をつかったこの体のいい自動車メーカー救済制度は終わるらしいが、この大盤振る舞いが終わったら、新車の売り上げが落ちるのは自明の理だから、本当の意味で救済になったのかどうかさえ疑わしい。 マネーバックなんていうのは、消費者からみると値下げとしか見えないんだから、商売からすると禁断の果実で、一度始めてしまったら延々と続けなくてはならなくなるに決まってる。 すでに新車のディーラーは戦々恐々としていて、メーカーが販売会社に1台当たり○万円の「奨励金」をだすのださないのという話が始まっているし、業界最強の圧力団体、自工会(JAMA/日本自動車工業会)は、たぶん民主党にこの制度の継続をプッシュしているだろう。 安くできるんなら、最初から車の価格に還元しろよって話だけどね。 エコカーのことで、去年の8月にこんなことを呟いていた。 あと、ふと思ったんだけど、エコカーへの乗り換えって、なんか煙草をハイライトからキャスターに変えるようなものだと思わないですか? さて、ウチに入ってきた下取り車の話。 Sさんからの850は、まずボルボだし、新車からのワンオーナー車で、自分たちがメンテナンスしていた車で状態も良くわかっている車だから、また誰か大切に乗ってもらえそうなオーナーを探してみるというのがひとつの筋だろう。 14年経った車だけれど、74300kmはボルボとすれば、まったく問題のないところ。ひょとしたらいちばんいい時期かもしれない。 もういちど点検してみて、問題がなければ格安で展示、かな。 次の乗り手が見つかることは、Sさんの意志でもあるし。 Hさんのオペルも距離はそこそこ走っているが、調子は良さそうだ。 ただオペルを展示場には並べることはできないし、K'sとしてもちょっと受け入れにくい感じ。 幸い車検が来年の3月まで車検が残っているから、これは代車かもしれない。 乗れるだけ乗ってやって欲しいということを承っている。 単純にお金のことだけを考えると、違う方法があるのかもしれないが、どちらの車も長い間大切に乗られてきた車だということがよくわかっているし、オーナーの方の気持ちもわかっているだけに、できるだけいい感じに余生を送らせてあげたい。 最後の最後には鉄屑にしないと仕方がないのはわかっているが、そこまでの道筋をしっかりと作って、最期を看取るのが、それで飯を食っている車屋としての矜持ではないのかと思う。 and so on, 吉見自動車のストックリスト
by yoshimi-auto
| 2010-08-24 18:14
| column
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