5月16日 日曜日 晴れ

あんまり晴れすぎるのもどうやねん、と天邪鬼が呟く。

先週作業が完了した車を土曜日にすべて納車し終えたので、この日は入庫の日だった。
車検や修理、おなじみの人や初めての人など、計6台の車を預かった。

こんな風に毎週々々、車を預かり納車するということを繰り返していると、カミュの「シーシュポスの神話」や、積んでは鬼に崩される「賽の河原」の積み石のような気にもなってくるが、それほど不条理な感じがしないのは、同じものがひとつとして存在しないということと、ちゃんと仕事をしさえすれば、オーナーの方々の笑顔が見られるということが大きい。

そういう意味で、この店はとても恵まれている、とつくづく思う。

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金曜日の打ち合わせで、交換することになったクーリングファンの入荷をお知らせしたら、さっそくOさんがご登場。 できるだけ代車に乗りたくないというご意向で、いったん車を返し、部品が入ってからお知らせすることになっていたのだ。

Oさんにように、毎日乗る人にとって車というのはある意味自分のパートナーのようなものだから、代車に乗りたくないという気持ちはすごくよくわかる。
とはいえ、クーリングファンも給油口のロックも、それほどかんたんな工事ではないので、ちゃんと治すためには車を預からざるを得ない。

段取り良く、素早くやって最短で返すこと。

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97/940に乗っていただいているTさんの紹介で、兵庫県加東市から98/V70が入庫。
オーナーのKさんの話をうかがうと、数年前に中古で買ったが、親身になって看てもらえるところがなくて、整備放浪の旅を何年も続けてこられたとの由。
車を見てみると、申告されたエアコンやドアロックやシーシリンダー以外にも整備の足りないところがいろいろとありそうな気配である。正直なところホームドクターのいない中古車は可哀想だと思う。

人間に主治医が必要なように、旧い車にも主治医は必要だ。

最初のステップは現状把握、まずは健康診断をして、共通のデータを持ち合うところから。

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いまでも、あの車どうしたんですかといわれることのあるこの82/MB280CEが車検で入庫。
久しぶりにその姿を見たがやはりなかなか美しい。

オーナーのTさんは、もう一台の97/850をメインにして、時々この280CE、という乗り方だそうだが、今日のような天気のいい日に、この2シーターに乗るのはさぞや心地良いだろう。

買っといたら良かった。

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雨漏りがするということで連絡をいただいていた三重県津市のNさんの92/240.
あんな走行の少ない240でもやっぱりそういうことがあるんだなあと思っていたが、Nさんいわく、ブレーキをかけたときにポチャポチャ音がしているということだったので、雨漏りではなく、サイドステップの排水口が詰まってオーバーフローしていたものと断定した。

車は時計のように完全防水になっているわけではない。
もちろん室内には水が入り込まないようにはできているが、たとえばドアなら、窓の隙間などから少しずつ沁みこんでいく雨の水をステップのところで受けて、それを排水するような構造になっている。だからその排水口が泥などで詰まれば、水はフロアにあふれてしまうのだ。

左右に3個ずつある排水口のチェックと、濡れたフロアマットの乾燥を承った。

車の調子は絶好調との事。
そりゃあそうだろう、この車がちゃんと走らなかったら、ボルボ屋としての自信をなくす。

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ドアを開けたら、バキッと音がして・・、ということで緊急入庫した I さんの94/850.

この年代の850でたまにあるドアストッパーの破損、あきらかに経年による金属疲労で、だいたいいちばんよく使う運転席側のドアでこの不具合に見舞われる。
ドアストッパーそのものが破損するケースと、それをボディに固定しているステイの溶接が破損するケースがあるが、この850は、手がかかる後者だった。

考えてみれば、16年間、何万回にも及ぶ開閉に耐えてきたわけだから、寿命が来てもおかしくはないし、どちらかといえばよく頑張ったと言ってやってもいいんじゃないかと思う。

この850、I さんには学生のときに買ってもらったが、彼も今は社会人。
ほんとうに必要最小限のメンテナンスで、この5年間うまく乗っていただいているが、こうやって若い人が成長していく姿を、車をとおして見せてもらえることには、格別の想いがある。

もう13万kmを越えたけど、できるだけ永く乗り続けてほしいなあ。

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66才で、颯爽と赤の93/240を乗りこなしていらっしゃる吹田市Eさんが久々のご来店。

今回は車検でのお預かり、昨年7月からのおつき合いなので、これが初めての車検になる。
これまでずっとディーラーでメンテナンされてきたそうだが、パーツだけ、というところから始まって、オイル交換、そして今回の車検と、少しずつ信頼の度合いが増していっていることが何よりも嬉しい。

できれば末永く、ホームドクターとしておつき合いしていただければ、と願う。


土曜日に入庫した2台と併せて計8台、週明けからの作業になる。


販売した車の納車整備やオーダーで仕入れた車の準備などもあって、ちゃんと整理してから取り掛からないと、変なミスをしてしまいそうだから、心して取り組みたい。


and so on,

吉見自動車のストックリスト
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by yoshimi-auto | 2010-05-17 18:26 | diary
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あるボルボショップの日常、悪戦苦闘の日々。
by yoshimi-auto
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